お知らせ

日本卓球ルールの改定およびその徹底について

近年改定された、日本卓球ルールおよびその徹底についての日本卓球協会からの伝達文書をご覧ください。

(審判委員会より)

日本卓球協会からの文書を転記

平成18年8月21日
加盟団体 各位

(財)日本卓球協会
専務理事 木村 興冶
ルール審判委員長 大野 寿一

ルール改定の徹底について

平成18年度以降のルール改定については、既に理事会、評議員会あるいはJTTAニュース等を通じてお知らせしたとおりですが、本年9月1日から接着剤に関するルール等が改定される予定になっています。近年、選手に直接関係のあるルールが度々改定されていますので、以下にまとめました。
国際卓球連盟から9月1日より改定されるルールの条文の発表がまだなされていないため、今回はこれまで理事会、総会で決定した内容に基づいて概要説明を加えました。従って、改正ルールの条文は国際卓球連盟の発表があった後、改めて通知することに致します。
本通達が大変遅れて関係者にはご迷惑をお掛けいたしましたが、ルール改定の趣旨をご理解の上、関係者への徹底をよろしくお願いいたします。

平成18年度現行のルールおよび9月1日改定予定のルールについて

国際卓球ルールが平成17年9月1日より改定・実施されたことに伴い、一部は既に日本卓球ルールに取り入れられ国際ルールと同時こ改定・実施されています。残りの部分の一部は4月1日より改定・実施されておりますが、4月1日に改定されなかった障害者に関するルール等およぴ本年ブレーメンで行われた国際卓球連盟の総会、理事会で改定されることが決まったルールを、9月1日から国内で適用することが6月3目の本会理事会で決定されました。さらに、ホープス以下の選手の接着剤等の使用制限が平成19年4月1日から実施されることが決定されました。以下に、現行のルールおよび改定ルールをまとめました。

①サービスについて(平成17年9月1日改定・実施)
1.6.5 ボールが手のひらから離れたら、すぐにフリーアームを、ボールとネットとの間の空間の外に出さなければならない。
注釈:ボールとネットとの間の空間とは、ボールとネットを支える支柱とで作られる空間と、それをさらに上方に延長した空間をいう。
解説:この改定により、ボールを投げ上げてからフリーアームを体につけてもよくなった。
しかし、レシーバーに対しポールを隠すような動作、ポールを斜めに投げ上げると、フォルトとなりますので注意してください。

②ポイントについて(平成18年4月1日改定・実施)
1.10.1.4 相手競技者の打ったボールが自領コートに触れることなく自領コートを越えるか、自領のエンドラインを越えた場合。
解説:この改定によりラリーの終了が明確になった。

③ラバーについて(平成18年4月1日改定・実施)
2.2.1.4.3.5 ラバーには、JTTAが公認したことを示すJ.T.T.A.A.またはITTFが公認したことを示すロゴがなければならない。
解説:J.T.T.A.A. のマークがなくてもITTFが公認しているラバーは、審判長の許可なしで使用できるようになった。

④団体戦について(平成18年4月1日改定・実施)
2.4.4.3 団体戦におけるすべてのマッチは、2.4.4.3.1 の場合を除き、連続的に行われなけれぱならない、
解説:団体戦に出場する選手は 2.4.4.3.1 の場合を除き、試合を終えたら直ぐに競技領域から出てベンチに戻り、次の試合に出場する競技者は事前に服装・ゼッケンなど競技のできる体勢で整えておき、直ぐに競技領域に入らなければならない。スムーズな試合進行に協力ください。

⑤ヘアバンド、リストバンド、スパッツについて(平成18年4月1日改定・実施)
2.2.5.10 サポーター、リストバンド、ヘアバンド、スパッツに付ける広告は、それぞれに メーカーの商標・ロゴのみ1ヶ所とし、12cm2 以下であること。
ただし、日本卓球協会公認用具指定業者の製品のみ認められる。

⑥接着剤について
1)平成18年4月1日から以下のように改定・実施されました。
2.2.4.1.1 揮発性の有機溶剤を含む接着剤およびラバークリーナー等は、2006年9月1日以降、大会会場で使用してはならない。
なお、大会会場とは、競技場およびその関連施設(駐車場などを含む)を含む会場敷地内をいう。
ただし、ITTFまたはJTTAが揮発性の有機溶剤を含まない接着剤として公認した接着剤は、大会会場の指定された場所で使用することができる。
また、 2007 年9月1日以降は揮発性の有機溶剤を含む接着剤およぴラバークリーナー等を使用してはならない。
※しかし、下線部は、9月1日から以下の内容に改定がされます。
●従来の接着剤は大会会場の指定された場所でこれまで通り使用が可能。
●揮発性の有機溶剤を含む接着剤およびラバークリーナー等の使用が全面的に禁止されるのは平成20年9月1日以降。
2)揮発性の有機溶剤を含まない接着剤等は従来の接着剤用に指定された場所とは別に指定された場所で使用できる、(平成18年9月1日より改定実施)
3)平成19年4月1日以降、ホープス以下の選手の揮発性有機溶剤を含む接着剤の使用が全面的に禁止されます。 【別紙へ】

解説:日本の将来を担う若い選手の健康を守るために、世界に先駆けて 日本でのみ実施されるものです、趣旨を理解されルールの徹底をお願いします。

⑦ショーツまたはスカートにつける広告について
現行は、以下のとおり、
2.2.5.9.4 競技用ショーツまたはスカートにつける広告は2ヶ所までとし、各々の面積の合計が80㎝2 以下であること。
平成18年9月1日から、合計面積が80㎝2 から120㎝2 に、また広告をつける場所が「前面または側面に限られる」、と変更される。

⑧タイムアウトについて
現行は以下のとおり、
2.4.4.2.3 ”タイムアウト”の要求はボールがインプレー中でない時のみでき、その際手で ”T”を示すものとする。
平成18年9月1日より、下線部が「ゲーム中のラリーとラリーの間のみ」と変更され、ゲーム開始直前前にはタイムアウトを要求することができなくなる。

⑨車椅子を使用する競技者に関するルールが追加される(平成18年9月1日実施)
1.8 競技順序
1.8.3 障害により車椅子を使用する競技者同士が、ダプルスを組みプレーする場合、最初にサーバーがサービスを行い次にレシーバーがリターンを行う。
しかしその後は障害を有する組のどちらかの競技者がリターンを行うものとする。
競技者の車椅子はいかなる部分もセンターラインの延長線を越えてはならない。
もし越えた場合、相手競技者の組のポイントとなる。
1.9.1 次の場合、ラリーはレットとなる。
1.9.1.5 障害により車椅子を使用している競技者が、正しく出されたサーピスをレシープする際ボールが
1,9.1.5.1 レシーバーのコートに触れた後、ネット方向に戻った場合、
1.9.1.5.2 レシーバーのコートに止まった場合、
1.9.1.5.3 シングルスにおいてレシーバのコートに触れた後、どちらかのサイドラインを横切った場合。
以上

ホープス以下選手の従来型接着剤の使用禁止について

財団法人 日本卓球協会
専務理事 木村興治

去る6月3日に開催された本会の平成18年度第1回理事会は、『平成19年4月1日以降、ホープス以下(※1)の選手の揮発性有機溶剤を含む接着剤(※2)の使用を全面的に禁止する』ことを決定した。

大会では、新しいラケット検査機を用意してホープス以下の選手のラケットをランダムに試合後に検査(※3)して、揮発性の有機溶剤が検出された場合、その選手は敗戦となり、その後はその大会の他の種目への出場も禁止するという内容である。
さらに、あやゆる機会を通じて、練習場その他での揮発性有機溶剤含有接着剤の不使用を啓蒙していくことにしている。

※1 ホープス以下 小学校6年生以下にあたる、平成7年(1995年)4月2日以降生まれの本会登録選手。
※2 揮発性有機溶剤含有接着剤 現在公認接着剤として売られているもののほとんど全ての接着剤を意味する。平成18年6月現在、JUICのアクアエフェクト、アクアスティック、PETシートの3品とTSPのウォーターグルーが上記にあたらない接着剤として公認されている。
※3 試合後の検査 検出された有機溶剤が、選手がラバーを接着するのに使用した接着剤によるものでなくとも失格となる。例)

・スポンジとトップシートを貼り合わせる際にメーカーが使用した接着剤

※この接着剤は、ラバーをラケットに貼る前にパッケージを開封し、長期間有機溶剤を揮発させることで検出されなくなります。

・揮発性有機溶剤を含むラバークリーナーの使用

・揮発性有機溶剤を含むラバーリムーバーの使用 など。